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地球温暖化の科学的コンセンサス…!? [気候変動]

地球温暖化は止まらない

地球温暖化は止まらない

  • 作者: デニス・T・エイヴァリー
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 2008/02/29
  • メディア: ハードカバー


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(P15より引用)

 
 「科学的合意」

 
 地球温暖化に関する科学的な合意(コンセンサス)などもちろんない。人為的温暖化と天然の温暖化を区別できるような、査読付きの研究論文は一つも発表されていない。海氷や氷河の溶解は、地球が温暖化していることは教えてくれるが、その理由はわからない。化石化した花粉は、地球の気候がしょっちゅう変化したことを教えてくれるが、その原因は説明してくれない。一八五〇年以来の温度記録を見ると、小氷河期の厳しい寒さからの回復で予想される範囲を超えるものは何一つないことはわかっている。実は、前回の氷河期からの自然な数回の温暖化は、今日よりもはるかに温暖だった。エーミアン間氷期――前回の氷河期の前の時代――における周期的な温暖化は、最近のどの温暖期よりずっと暖かかった。今日地球上にいる野生種はそれをすべて生き延びている。
 人類の排出するCO2についての「合意(コンセンサス)」という発想は、政府の補助金の大半を当初は受け取っていた気候モデル作成者たちがもっぱら言い始めたことかもしれない。だがエコ運動は自分たちの見方に反対する視点を平気で無視するし、仲良しジャーナリストとの関係を使って、相反する証拠が一般メディアに出るのを「凍結」させてきた。
 それでもなお、二〇〇七年にIPCC科学パネル所属のアメリカ人三五四人に対しアンケートが行われて、五四人が回答した。回答者の九割ほどは、人為的な二酸化炭素排出が「地球気候変動に寄与または影響している」と答えたが、人間の活動が「気候変動の主要な原因である」と答えたのはたった二割だった。
 人為的温暖化の信奉者であるデニス・ブレイとハンス・フォン・ストーチが二〇〇三年に行った、気候科学者五〇三人に対する調査では、回答者の五六%が温暖化は人為的なものだと同意している――だが三〇%はそれを認めず、残りは「わからない」と述べている。もっと示唆的なのは、「科学は未来の気候を予測できるか?」という問いに対して「はい」と答えたのはたった三五%ということ。ずっと多い四七%の回答者は「いいえ」と答えている。
 だが、多くの科学者が温暖化ゲームをずいぶん熱心に演じるようになったのは事実だ。生物学者たちは、野生種が温暖化で絶滅すると警告する。医師は蚊の媒介する疫病が大きく広がると述べる。海洋科学者たちは、温暖化が急激な氷河期のきっかけとなることを研究するための予算を要求している。気候災害を研究するための巨額の予算は、明らかに客観性に関する配慮をすべて圧倒してしまっている。
 アメリカのウェザーチャンネルで「フォーキャスト・アース」のホストを努めるハイジ・カレンは、人為的温暖化を否定する天気予報官はアメリカ気象学会の会員資格を剥奪されるべきだと示唆している。この主張が実に印象的なのは、当のカレン氏が博士号を得たのが、ラモント・ドハティ地球観測研究所のジェラルド・ボンドとの共同研究だったからだ――その二〇〇一年の研究は、北大西洋の海底堆積物に見られる一五〇〇年周期のダンスガード=エシュガー振動を記述し、さらにはその周期の温暖化や寒冷化を太陽のせいだとしているのだ。
 人為的温暖化についての証拠の欠如とは正反対に、一五〇〇年周期の物理的証拠を記述した、査読付きの研究は何百と存在する。本書ではそうした研究を一〇〇以上も引用しているし、それをもっと増やすこともできた――そうした研究は毎週のように増えているのだから。その他何百という査読研究が、温度が上がれば嵐の数も規模も増大するとか、死者が増えるとか、海面が急速に上昇するとか、野生種が大量に死滅するとかいう「合意(コンセンサス)」的な見方に異を唱えている。
 ハドソン研究所は、メディアが称揚する温暖化やその影響に関する「合意(コンセンサス)」の少なくとも一部を否定した科学者を五五〇人以上――すべてが世界の有力な研究機関からきている――集めた一覧を刊行している。(以下略)
―――――

 
 
 
 
 『科学的合意』(コンセンサス)

 これは、言葉(=概念)としては存在しますが、現実に存在しているのかどうかは疑問です。


 なぜなら、科学とは、他人が考えた古い理論を、自分が考えた新しい理論で置き換えることを目的に、日夜、研究を続ける科学者(研究者)という人たちの文化的な活動に過ぎないからです。

 誰もが、ニュートンやアイン・シュタインのように科学史に名を残したいと願っているのか

 それとも、とりあえず話題の研究テーマに乗っかって、科研費を得ようとしているのか

 そんなことは、科学者本人ですら区別していないのかもしれません


 どちらにしても、地球温暖化に対する科学的合意があるのかどうかも良く分からん…

 なんてことを、今日もぼやいている駄目オヤジなのでした。。。

(by 心如)
 


nice!(21)  コメント(10) 
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コメント 10

ひろたん

こんばんわ
本の表紙のペンギンがなんともいえないです・・
by ひろたん (2008-08-13 22:52) 

いわもっち

まぁ、いずれにせよ、このままだとマズイですよね。。。
by いわもっち (2008-08-14 08:05) 

小父蔵

ひろたんさん  コメント 有難うございます

 この本によると、南極の気温は少しずつ下がっているとのことです
 少しくらいは温暖化したほうが、南極のペンギンも喜ぶのでしょうが…
by 小父蔵 (2008-08-14 11:04) 

小父蔵

いわもっちさん  コメント 有難うございます

 このままだとマズイです
 早く、地球温暖化防止などという馬鹿騒ぎをやめて
 食料とエネルギーの確保をどうするのか
 まともな戦略をもたないと、
 近い将来、日本国民が飢餓状態におかれてしまいかねません
by 小父蔵 (2008-08-14 11:07) 

大将

本当にそうだと思いますね
しょせん人間の狭い視野の中で作られたものが科学
人間が及ばないことが世の中にはまだまだ沢山ありますものね
科学万能という言葉が信じられていたのは昭和30年代の事かも
by 大将 (2008-08-14 11:25) 

小父蔵

大将さん  コメント 有難うございます

 人間がいるから科学という概念が存在します
 もともとの自然界には、科学なんて存在していません

 科学も宗教も、人間の脳が作り出した概念にすぎないということです

 何を在り難いと信奉しても自由ですが、
 科学による予測と、神様のお告げ
 意外に当たるのは、神様のお告げの方かも知れません^^
by 小父蔵 (2008-08-14 21:22) 

mamire

小父蔵さま、お久しぶりです。
小父蔵の、辛口ぼやきまた、拝読できるのが楽しみです。
by mamire (2008-08-15 08:52) 

小父蔵

mamireさん  コメント 有難うございます

 最近は、人為的地球温暖化についていろんな本を読んで勉強しています
 温暖化の原因は何か?
 諸説がありますが、二酸化炭素を減らせば温暖化が防止できるなんて単純な話ではないことだけは間違いないと思います
 いくつになっても興味のあることは、勉強するのが面白いものです^^
by 小父蔵 (2008-08-15 21:07) 

ishikawa

今日は都合により、nice!のみでお許し下さいませ。
ゆっくりコメントができずに、申し訳ないです!
by ishikawa (2008-08-15 23:05) 

小父蔵

ishikawaさん  コメント 有難うございます

 VAIO type-Z の記事を見て、欲しくなってしまいました
 どうせ購入するなら…
 しかし、家内に許可を貰えるのか???
 いろいろ悩んでいます^^
by 小父蔵 (2008-08-16 21:25) 

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