So-net無料ブログ作成

予定価格の99.0%で落札なんて… [雑感]

 別記事で、文科省は役人の保身のために学習指導要領を弄くりまわしており、いまの学校教育が抱えている問題の大半は、教育現場を知らない文科省の役人が、小手先の教育制度改革を繰り返してきたことにあると紹介しました。

 しかし、日本の制度疲労は文科省だけではありません。環境省のような比較的に新しいところでも、やっていることは出鱈目なのです。

 その出鱈目ぶりを紹介している書籍がありますので紹介します。

──────
『環境省の大罪』(杉本裕明/株式会社PHP研究所)

 総合評価方式という「官製談合」

 「チーム・マイナス6%」や「3R」の広告・宣伝を一手に担ったのが、広告会社だったことは先に述べた。企画提案型、プロポーザル型と呼ばれる方式が採用されたが、この方式は、広告会社だけでなく、実に多くの発注でこの方法がとられ、そして疑惑を招いている。

 この方式は、実は随意契約への批判から生まれた。他の省庁と比べ、環境省が2004年度に発注した契約のうち随意契約は92%にものぼった。これは全省庁で一番高い数字だった。その多くは、環境省の天下りを受け入れている財団法人や社団法人などで、このことをNHKが報道し、問題視さると、国も見直しに乗り出さざるをえなくなった。

 それをやめ、公募し、企画を提案してもらい、いくつかの項目から点数化して総合評価しようというわけだ。ではなぜ、一般競争入札ではないのか。「金額だけの叩き合いになると、ダンピングが横行し、質のいい仕事ができなくなるから」というのが、会計課の説明だった。

 しかし、情報公開請求をして集めた資料などを見る限り、疑問は膨らむ。まず、環境省の一般競争入札結果を見ると、こんな傾向がある。一般競争入札は、価格での叩き合いなっているようだ。応札結果を見ると、安いものは予定価格の3割とか半分などというものが結構多い。

 ところが、環境省の傘下にあり、環境省OBが幹部として天下りしている団体は、概して予定価格にぴったり張りついた価格で落札している。たとえば、「平成23年度石綿廃棄物無害化処理認定及び技術検討業務」。2011年6月に入札し、財団法人・産業廃棄物処理事業振興財団が予定価格の99%で落札した。この財団の目的は産廃の技術支援というが、専務理事は環境省のOBの指定席だ。2011年度の一般競争入札での落札結果を見ると、「処理困難なPCB廃棄物適正処理推進調査」も落札し、落札価格は予定価格の98.2%。日本弁護士連合会は、90%を超えると談合(官製談合)の可能性が高いとしているから、真っ黒である。「官製談合」と断じてもいいだろう。

 この財団法人の他の落札案件を見ても、軒並みこのような高い値で取っており、予定価格の情報がこの財団法人に流されているか、予定価格の計算方法を財団法人が知っているかのどちらかだろう。震災の直後、産廃業者が被災地に向かい、必死にボランティア活動をしていた時期に、この団体に国から巨額の事業費が転がり込んでいたのである。落札率の高さという点では、財団法人・環境衛生センターも高率を誇る。センターの専務理事も代々、環境省のOBである。

 一方、総合評価方式(プロポーザル方式)の落札結果は、大半が予定価格の8割以上にあり、一般競争入札との差は歴然としている。「金額」は評価項目の1つにすぎないが、ここでも環境省の外郭団体の落札率が高いことがうかがえる。たとえば「平成22年度環境保全型製品購入促進事業」で、財団法人日本環境協会の落札率は96.1%、「平成22年度IPCC報告書作成支援調査委託業務」の、財団法人地球・人間環境フォーラムの落札率は99.0%といった具合である。


 情報を隠蔽しておいて何が「見える化」か

 プロポーザル方式の場合、環境省は落札した事業者の名前しか公開していない。一般的には、一般競争入札であろうと、プロポーザル方式であろうと、入札に参加したすべての事業者の名前と、その結果が公表されている。プロポーザル方式の場合は、得点結果が示される。たとえば、2011年3月に起きた東日本大地震で発生したがれきの処理では、宮城県と岩手県が、総合評価方式を採用し、地域ごとに入札をしているが、参加した事業者の名前と得点はみな、インターネットで公開されている。

 なぜ環境省は頑なに隠すのだろうか。

 こんなことがあった。中部地方にある野生生物を専門とするコンサルタント会社の社長が、環境省の公募の要領を見た。野生生物の全国調査だから得意分野だ。ところがこの事業は代々、環境省所管の財団法人が受注してきた。しかしその財団には専門家はおらず、別の研究者団体に丸投げして仕事をこなしていた。

 コンサルタント業者が公募の要領を見ると、2週間以内に、専門家からなる検討会のリストをつくり、調査結果を評価できるような体制をつくることを条件にしていた。たった2週間で大学の研究者を説得し、委員になってもらうのは至難の業だった。研究者らに電話をかけまくり、何とか確保した。応募すると、絞め切りの前日、自然環境局から電話があった。「申請内容が応募資格に欠けているので、辞退してほしい」というのである。

 担当者は、ささいなことをつつき、何とかして辞めさせたいと必死だった。社長は言う。「最初からこの財団に決まっており、厳しい公募の要領をつくれば、民間は手を出さないと思っていたのだろう。環境省のあわてぶりから、両者で示し合わせていると思った。ただ、後で嫌がらせをされたら困るので手を引いた」。この入札は結局、財団以外に応募がなく、財団が受注した。

 関係者によると、公に公募される前に、環境省の所管する団体に情報が伝わり、環境省の職員が手取り足取りで便宜を図っていることもあるという。もちろん環境省側は「公平・公正にやっております」(会計課)と否定するのだが。

 随意契約の問題を追及してきた全国自然保護連盟の岩田薫氏は、こんな光景に出くわしたことがあった。環境省の自然環境局に課長補佐を訪ねた。少し離れたところから見ると、課長補佐は熱心に、ある財団法人の企画書を書いていた。環境省の事業の申請を代筆していたのだった。岩田氏に気づくと、課長補佐は申請書を隠した。岩田氏は言う。「公平に選んでいると言いながら、実際には環境省の関連団体を選んでいる。価格だけで勝負する一般競争入札に比べ、いろんな要素が入り、それだけ人の恣意的な評価が入りやすい。環境省の体質は変わっていない」。

 「情報開示」とか「見える化」といった言葉を環境省は頻繁に使うが、情報を隠蔽しておいて、何が「見える化」なのか、産業廃棄物処理事業振興財団などへの環境省OBの天下りを撤廃して透明化しない限り、言っていることと、やっているこの乖離は大きくなるばかりである。
──────

0025.jpg

 紹介した書籍に、――「平成22年度IPCC報告書作成支援調査委託業務」の、財団法人地球・人間環境フォーラムの落札率は99.0%といった具合である。――という記述があります。

 財団法人地球・人間環境フォーラムは、「平成22年度IPCC報告書作成支援調査委託業務」を、入札予定価格の99.0%という、信じられないくらい予定価格とぴったり一致した価格で落札しているのです。

 これは、環境省と財団法人地球・人間環境フォーラムが癒着していなければあり得ません。

 この一事をみても、環境省とそのOBが天下りした団体は癒着し、われわれの納めた税金を喰い物にしているのは明らかだと言わざるを得ません。

 地球環境を守ろうとか、温暖化を防止しようとか、生物多様性を保護しようなんて、マスコミとグルになって国民を騙し、自分たちとOBが税金を喰い物にしているというのが環境省の正体なのです。

 こういう事実を踏まえて、地球温暖化問題や国立環境研究所の言っていることを吟味すれば、彼らが心配しているのは自分たちの権益の保護であって、地球環境の保護ではないということが理解できると思います。

 地球温暖化防止を口実に、マスコミとグルになって国民を騙し、税金を巻き上げてきたのが環境省というお役所の正体なのです。

(by 心如)

・・・

環境省の大罪

環境省の大罪

  • 作者: 杉本 裕明
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2012/04/27
  • メディア: 単行本



nice!(20)  コメント(8)  トラックバック(0) 

nice! 20

コメント 8

大将

全世界で各国の役人の最低度ランキングってやってもらいたいですね
日本はどのくらい奮闘するでしょうねぇ
by 大将 (2012-07-24 18:02) 

an-kazu

公募を見て応札しようと思っても、
「こんなの絶対出来レースだ!」
と思うことが多いですからね(;´Д`)
by an-kazu (2012-07-24 22:43) 

心如

大将さん、コメントを頂きありがとうございます
 どの国の役人も、国家や国民のことよりも自分たちの利権を守ることに汲々としているのが真実なのかも知れませんね ^^;
by 心如 (2012-07-28 05:42) 

心如

an-kazuさん、コメントを頂きありがとうございます
 独立行政法人の理事や理事長を公募しているみたいですが、あんなのは元官僚しか採用しないのが前提だと思いまうす。形だけの公募で、国民を騙す手口が姑息すぎます。
by 心如 (2012-07-28 20:53) 

toraneko-tora

ちょっとご無沙汰しました
今日からブログ活動を再開しました またよろしくお願いします
by toraneko-tora (2012-07-29 07:15) 

多夢

公務員給料を削減しても、他からいくらでも収入を増やせるのですね。
by 多夢 (2012-07-29 12:39) 

心如

toraneko-toraさん、コメントを頂きありがとうございます
 こちらこそ、よろしくお願いいたします。
by 心如 (2012-07-29 12:51) 

心如

多夢さん、コメントを頂きありがとうございます
 各省庁の外郭団体に天下りしたOBにとっては、公務員給与の引き下げなんて痛くも痒くもないということではないかと思います。
by 心如 (2012-07-29 12:54) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0