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地球温暖化の原因 [気候変動]

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http://www.data.kishou.go.jp/obs-env/portal/chishiki_ondanka/p02.html
地球温暖化の原因

 20世紀後半以降に見られる地球規模の気温の上昇、すなわち現在問題となっている地球温暖化の主な原因は、人間活動による温室効果ガスの増加であることがほぼ確実であると考えられています。
 大気中に含まれる二酸化炭素などの温室効果ガスには、海や陸などの地球の表面から地球の外に向かう熱を大気に蓄積し、再び地球の表面に戻す性質(温室効果)があります。18世紀半ばの産業革命の開始以降、人間活動による化石燃料の使用や森林の減少などにより、大気中の温室効果ガスの濃度は急激に増加しました。この急激に増加した温室効果ガスにより、大気の温室効果が強まったことが、地球温暖化の原因と考えられています。

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 現代社会はたくさんの化石燃料を消費し、大量の温室効果ガスを排出しています。
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地球温暖化問題とは…!? [気候変動]

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http://www.data.kishou.go.jp/obs-env/portal/chishiki_ondanka/p01.html
地球温暖化問題とは

 私たちの社会はそれぞれの地域の気候を背景にかたちづくられています。その気候が、地球規模で、私たちが経験したことのないものに変わろうとしています。
 現在の地球は過去1300年で最も暖かくなっています。この地球規模の気温の上昇、すなわち地球温暖化は、平均的な気温の上昇のみならず、異常高温(熱波)や大雨・干ばつの増加などのさまざまな気候変化をともなっています。その影響は、早い春の訪れによる生物活動の変化など、自然界や生態系にすでに現れています。将来、地球の気温はさらに上昇すると予想され、水、生態系、食糧、沿岸域、健康などでより深刻な影響が生じると考えられています。
 これら近年の、それから今後数十年から数百年で起こると予想される気候変化がもたらす様々な社会・経済的影響に対して、世界各国との協力体制を構築し、解決策を見いだしていかなければなりません。これが、地球温暖化問題です。
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『地温症』に罹っていませんか…!? [気候変動]


気象のことば 科学のこころ (気象ブックス)

気象のことば 科学のこころ (気象ブックス)

  • 作者: 廣田 勇
  • 出版社/メーカー: 成山堂書店
  • 発売日: 2007/04
  • メディア: 単行本


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(P144から引用)

 気象学の上で長年にわたり議論が続いている問題の中に、太陽活動が気候に及ぼす影響というのがある。そのひとつは、古くから良く知られている太陽黒点数の11年周期変動に対応する現象が地球大気の中にも存在するか、という問題である。黒点数の変化に応じて地球に降り注ぐ太陽エネルギーのうち紫外線領域では約7パーセントの変動があるからオゾン等による吸収を通して地球大気に何らかの影響があり得ることは否定できない。太陽は地球の系外にあるから、もし本当に地球の気候に11年周期の変動があれば、それは太陽活動が原因で気候変動はその結果である可能性が高い。
 この種の対応関係を論じた研究は実はこれまでに非常にたくさんある。その中の傑作のひとつは、19世紀なかばから20世紀前半にかけてグリーンランド南西部で捕獲された白熊の数が太陽黒点数の11年周期と良い相関を示すというものであった。とにかく白熊の捕獲数が年によって異なるのは事実である。
 これを風と桶屋のひそみに倣って考えれば、太陽紫外線の変動が極域の気温に何らかの影響を及ぼし、それによって風や海流の変化が生じさらに北極海の海氷運動に繋がれば、海氷に乗ってやって来る白熊の数も変わるのかもしれない。しかし、自然科学としてこの原因結果を証明しようとすれば、極域の気温変動から始まって海氷運動の変化に至るまでの筋道を観測および理論の両面から厳密に示さなければならない。いや、もっと想像を働かせれば、気温・海流・海氷といった地球物理学的要因のみならず、白熊の餌とか繁殖などの動物生態学的要因も考慮に入れなければならないかもしれない。
 誤解のないように付け加えると、近年は太陽活動の地球に及ぼす影響の研究が急速に進歩し、特に成層圏以高の大気現象に関して、11年周期のみならず様々な物理過程の理解がもたらされている。私自身、この問題を赤道成層圏の風と北極成層圏に生じる突然昇温現象とに関連させた論文を書いたことがあり、未解決の問題は多々残されているにせよ、太陽活動の影響は十分あり得ることだと信じている。
 それでもなお、正統的な研究手法に基づくことなく、ある事柄の生起をひとことで簡単に片付けるような原因に求める風潮は後を絶たない。その最も悪しき例が地球温暖化の影響という議論である。
 いまここで、地球温暖化は本当に起っているのか、そうだとしてら何十年先にはどうなるのか、といった問題に直接ふれることはしない。しかし、台風でも豪雨でも何か災害に繋がるような現象が過去の観測記録を上回るような強さで発生したとき、新聞テレビは必ずと言ってよいほど、「これは地球温暖化の表れか」といった論調で報道する。あるいは本当にそうなのかも知れない。また温暖化と直接には結びつかないことなのかも知れない。要するに現在の科学的理解の範囲では因果律として温暖化と豪雨を結びつけるまでには至っていない。新聞に載る識者のコメントの中には、このような科学者としての良心的な発言もなくはないが、それは片隅に押しやられている。
 このような「なんでも温暖化が原因」という受け止め方の風潮を、流行語に倣って私はひそかに「地球温暖化症候群」と呼ぶことにしている。現代の若者ふうの省略法を使えば「地温症」とでもなろうか。先日ある折に真顔で聞かれたことがある。「この冬の異常な寒さは地球温暖化が原因ですか?」
 私は科学者の一人として、因果律に対しもっと謙虚でありたいと思う。
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本当に不都合な真実(其の弐) [気候変動]

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『本当に不都合な真実』(第二回、作 心如、出版予定なし)

 土曜日の午後、本間家の玄関前にて、

織田真理 「加奈ちゃん、本間先生のお宅に来るのは初めてなの」

大場加奈子 「はい。先輩はどうなんですか」

織田真理 「私は、二回目よ。一度だけ前に来たから」

本間悠斗 「やあ、君たちよく来たね。今日は休日だから、織田さんの話をゆっくり聞けるね。さあ、上がってくれ」

大場加奈子 「お休みにお邪魔してすみません。先輩が変なことを言い出すから、話がややこしくなって困ります。先生、今日は先輩によく教えてあげてください」

本間悠斗 「確かに織田さんの話は世間の常識と違うけど、常識を疑うところに科学の進歩があるのも事実だ。まず、織田さんの話をじっくり聞こうと思う。織田さん、説明してくれないか」

織田真理 「私は、大気の温室効果の大きさが問題だと思います。加奈ちゃん、もう一度、大気の温室効果がどのくらいか言ってみてよ」

大場加奈子 「先輩も認めていたと思いますが、太陽放射と地球のアルベド(反射能)から計算すると、地球の平均気温は-18℃になるんです。でも、実際に観測される地球の平均気温は15℃くらいになっています。-18℃が15℃になっているのだから、大気の温室効果は、地球の平均気温を33℃も高くしているんです。だから、温室効果ガスの増加が地球温暖化の原因だと言われているのだと思います」

織田真理 「地球温暖化の原因が何かは後でゆっくり話すとして、まずは33℃の昇温のすべてが大気の温室効果によるモノだと言えるのかどうかを考えたいと思います。加奈ちゃん、温室効果はどういう効果か、もう一度言ってみてよ」

大場加奈子 「温室効果は、前に言ったけど… 大気中の二酸化炭素や水蒸気などの温室効果ガスが、地表から放出される赤外線を吸収して大気を温め、その温まった大気から放出される赤外線で地表が温まる効果のことだと思います」

織田真理 「温室効果というのは、地表から放出される赤外線を、大気中の温室効果ガスが吸収して温まることをいうのね。じゃあ、大気が温まるのは、温室効果だけかしら」

大場加奈子 「それは確か… 大気が温まる作用には、対流や潜熱もあると思います。でも、温まった大気が赤外線を放射して地表を温めているのは事実だと思いますよ」

織田真理 「加奈ちゃんは、ディーゼルエンジンというのを知ってるかな」

大場加奈子 「バスとかトラックのエンジンですよね」

織田真理 「正解! どんな特徴があるかも知ってるかな」

大場加奈子 「それと、温室効果とどんな関係があるんですか? 先輩、話を逸らさないでください」

本間悠斗 「大場さん、慌てないでゆっくり話を聞いてみようじゃないか。ディーゼルエンジンの特徴というと、空気を15~20以上の高い圧縮比で圧縮して、500~600℃の高温・高圧とし、その中へ燃料を噴射して自然発火させる形式のエンジンということかな。燃料は、軽油や重油などを使用するんだが、騒音や振動が大きいという欠点があるね」

織田真理 「先生、有り難うございます。加奈ちゃん、話を逸らすつもりはないの… 空気は圧縮されると温度が上がるという性質があるのは、ディーゼルエンジンを例に出すと解り易いと思ったんだけど…」

大場加奈子 「そうだったんですね。すみません。いきなり気象や気候と関係ない、バスやトラックのエンジンの話になったから、なんだか誤魔化されるような気がして焦っちゃいました(汗)」

織田真理 「ディーゼルエンジンは、空気を20分の1に圧縮して、600℃の高温にしているのよ。600℃を20で割ると30℃になるのを覚えておいてね。それから、加奈ちゃんは、山に登ると気温が下がるのは知ってるかな」

大場加奈子 「富士山の頂上には、夏でも雪があります。高いところは気温が低いのは当たり前です」

織田真理 「そうね。赤道付近にあるキリマンジャロ(5895m)は、山頂部に万年雪があるので有名だもんね。高いところに行くほど気温が下がるのはよく知られているけど、何メートルで何℃下がるか、加奈ちゃんは知ってる?」

大場加奈子 「何メートルで何℃下がるかなんて考えたこともないけど…」

本間悠斗 「織田さんは、よく勉強しているね。気象学の世界では常識なんだけど、高度と共に気温が変化する割合を『気温減率』と言うんだよ。対流圏では高度が100メートル増すごとにほぼ0.6℃の割合で気温が下がることが解っているんだ」

織田真理 「先生、有り難うございます。日本付近では、100メートルで0.5℃ずつ下がるという話もあるので、100メートルで0.5~0.6℃くらい気温が下がると考えればよいと思います。加奈ちゃん、対流圏の厚さは、どのくらいあるか知ってる?」

大場加奈子 「先輩は意地悪な質問ばかりするから困ります。ちょっと、辞書で調べてみますね… 極地方で約8km、赤道地方で約18km以下となっています。場所によってずいぶん違うみたいですけど…」

織田真理 「対流圏は、地表は太陽放射で温まり、上面では放射で冷却することによって、空気が対流している範囲のことを言うの。だから、地表の温度が低いところと高いところでは厚さが違ってくるのよ」

大場加奈子 「底の広い鍋をガスコンロに掛けてお湯を沸かすと、炎の上のところが盛り上がるのと同じですね。それと温室効果がどう関係するのでしょうか」

織田真理 「温室効果とは直接関係がないんだけれど、大気の厚さによって気温が上がる作用があることを言いたかったのよ。100メートルで0.5~0.6℃気温が変化するのは分かっているから、対流圏の厚さの平均が12kmくらいだとすると、(0.5~0.6℃/100m)×12000m÷2=30~36℃くらいは大気の厚みで昇温する計算になるのよ」

大場加奈子 「あっ、それで、ディーゼルエンジンの話のときに、20気圧に圧縮された空気が600℃になるのなら1気圧が30℃の割合になるのを覚えておいてと言ったんですね。確かに、地表の空気は上空の空気から圧縮されることによって30℃くらい昇温していると考えことも出来ますね。これと大気の温室効果がどういう関係になるのでしょうか」

織田真理 「温室効果と呼ばれるモノが、地表から放射される赤外線が、温室効果ガスに吸収されて大気が温まることを指すのだとしたら、大気の厚さによる昇温とはまったく別の原理によるものだというのは解るかしら?」

大場加奈子 「大気の厚みによる昇温は、大気の圧力しか関係がないから、温室効果とは独立したものだと思います。温室効果で33℃昇温し、大気の厚みで30℃くらい昇温したら… あれぇー、先輩、実際の地球の平均気温はそんなに高くありませんよ!」

織田真理 「問題はそこなのよ。太陽放射と地球のアルベド(反射能)だけで計算すると、地球の平均気温は-18℃になるのは間違ってないと、私だって思うの。それに、実際に観測された気温から推計される地球の平均気温が約15℃になるのも事実としたら、その差は33℃になるのも間違ってはいないけど、その差の内の30℃以上は大気の厚みによる昇温だということになるのよ」

大場加奈子 「それで先輩は、33℃の昇温のすべてが温室効果だとは限らないと言ったんですね。大気による昇温効果が33℃あるのは間違いないけど、その内の30℃以上は大気の厚みによる効果で、赤外線の吸収による効果は3℃以下だと考えるべきかも知れませんね」

織田真理 「加奈ちゃん、納得してくれて有り難う。一般に言われている、温室効果の強さが33℃というのは、実は大気全体が持つ昇温効果の強さを言っているのよ。温室効果ガスが赤外線を吸収することによる昇温効果はせいぜい3℃しかないというのが事実だと思うの。このことが世間で全く言われないのが不思議だけど…」

本間悠斗 「大場さん、織田さんの説明で温室効果と呼ばれるモノが、実際は意外に小さなモノだと解ったようだね。次は、温室効果と温暖化の関係がどうなるのかだけど、その辺りはまた今度、ゆっくり話すことにしよう」

大場加奈子 「そうですね。私も、もっと勉強してきます。先輩に負けないように頑張りますから、今後もよろしくお願いします」

織田真理 「まだまだ、加奈ちゃんには負けないわよ(笑)。先生、今日は有り難うございました」

(次回に続く)
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本当に不都合な真実(其の壱) [気候変動]

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『本当に不都合な真実』(第一回、作 心如、出版予定なし)

 夢ヶ丘中学校、放課後の教室にて、

織田真理 「加奈ちゃんは、CO2で地球が温暖化するなんて話をまだ信じているんだ」(笑)

大場加奈子 「先輩は、地球温暖化は人類が排出するCO2が原因だと、みんなが言っているのを知らないのですか?」

織田真理 「それは知っているけど、そんなのほとんど捏造に近いデマだよ」

大場加奈子 「そんなことないです。NHKのニュースでも、地球温暖化の原因となるCO2と、はっきり言ってますよ」

織田真理 「新聞とかテレビの言っていることを鵜呑みにしたら大間違いなの。あんなのは、CO2が原因だとしないと困る役人や科学者に言わされているだけの話よ。地球が温暖化しているのは事実だとしても、CO2が原因だという科学的な根拠は薄いのよ」

大場加奈子 「科学的な根拠が薄いって本当ですか? IPCCの報告書では、人為的に排出されたCO2が温暖化の主因である可能性が非常に高いと言われているのを知らないのですか?」

織田真理 「IPCCの報告書に、そんな感じの記述があるというのは知っているけど、IPCCの報告書にCO2が温暖化の主因である可能性が高いと書かれているからといって、それが科学的な根拠だとは言えないのよ」

大場加奈子 「先輩、IPCCの報告書は、世界中の科学者が何千人も集まって書いているのを知らないのですか?」

織田真理 「加奈ちゃん、科学は多数決ではないのよ。どんなに大勢の科学者が賛成したとしても、それは主流の考え方だと言えるだけの話であって、その仮説が正しいという根拠にはならないのよ。科学的な根拠というのは、賛成する科学者の人数ではなくて、観測された現象やデータが、その仮説にどれだけ適合しているのかで決まるのよ」

大場加奈子 「先輩は、地球の平均気温が過去100年間で0.7℃上昇したというのは嘘だと思うのですか?」

織田真理 「都市化などのヒートアイランドによる昇温分が含まれている可能性は高いけど、過去100年で、地球の平均気温がある程度は上昇しているというのは事実だと思うわよ」

大場加奈子 「そうですよね。それと、大気中の二酸化炭素濃度が、人為的なCO2の排出で増加しているというのもご存知ですか?」

織田真理 「大気中の二酸化炭素濃度が、毎年、少しずつ増加しているのは、観測されたデータをみれば明らかよ。でも、人為的な排出だけが原因なのかどうかは議論の余地があるのよ」

大場加奈子 「先輩、過去100年間で地球の平均気温が上昇しているのも事実だし、大気中の二酸化炭素濃度も増加しているのが事実だとしたら、CO2が地球温暖化の原因だと考えるのが当然ですよ。それを、捏造に近いデマだなんていったら、人に笑われますよ」

織田真理 「だから、それはたまたまそうなっているだけの話なの。同じ時期に、平均気温が上昇し、二酸化炭素濃度が増加しているとしても、だからと言って、CO2が温暖化の原因だという根拠にはならないのよ」

大場加奈子 「そんなことありません。大気中のCO2には温室効果があるんです。だから、CO2のことを温室効果ガスと言うんですよ。先輩は、温室効果って知らないのですか?」

織田真理 「加奈ちゃんは、温室効果がどういうモノか理解しているの?」

大場加奈子 「温室効果というのはですね… 大気中の二酸化炭素や水蒸気などの温室効果ガスが、地表から放出される赤外線を吸収して大気を温め、その温まった大気から放出された赤外線で地表が温まる効果のことだと思うけど…」

織田真理 「偉いわね加奈ちゃん、温室効果の意味を空で言えるなんて… 少し見直したわ(笑)。ところで、加奈ちゃん、温室効果ガスというのは、温室のガラスに赤外線を吸収する効果があるところから名付けられたんだけど、実際の温室はガラスの温室効果で温まっているのじゃないってこと知ってた?」

大場加奈子 「えー? 先輩、またおかしなこと言ってますね。温室は温室効果で温まっているに決まっています。だから、温室効果という言葉ができたのではないのですか?」

本間悠斗 「大場さん、織田さんの言った、実際の温室は温室効果で温まっているのではないというのは本当なんだ。みんな温室効果という言葉に惑わされているけど、実際の温室が温まるのは、いわゆる温室効果とは関係がないのは実験で確認されているんだよ」

大場加奈子 「えー、先生、それは本当ですか?」

本間悠斗 「にわかには信じられないと思うけど、赤外線を吸収するガラスで作った温室と、赤外線を吸収しないガラスで作った温室で、温室内の温度の上がり方を比べたら差がないことは確かめられているんだ。温室の中が温まるのは、温室の中の温まった空気が外に逃げたり、温室の外から冷たい空気が入ってこない、温室の構造によるところが大きいんだ。赤外線を吸収するかどうかは関係がないんだよ」

大場加奈子 「先生、その話は本当ですか。私は、温室は温室効果で温まっていると思っていましたけど…」

本間悠斗 「一般の人は、温室効果という言葉に惑わされているからね。いわゆる温室効果と、実際の温室の温まる効果を比べたら、実際の温室のほうが温める効果が4~5倍強いことも解っているらしい。ひょっとすると、温室効果という言葉を作った人は、温室効果が、実際の温室のような強い作用だと思わせようという意図で名前をつけたのかもしれないね」

大場加奈子 「そうなんですか。実際の温室に比べて、温室効果は4分の1以下なのですか。意外と小さな効果なのですね。でも、実際の温室に比べたら小さな効果でも、大きな地球全体に作用すれば、大きな影響があるのではないのでしょうか」

織田真理 「それはどうかな。加奈ちゃんは、大気の温室効果の強さがどのくらいか知っているの?」

大場加奈子 「先輩、それくらいは私だって知ってますよ。太陽放射と地球のアルベド(反射能)から計算すると、地球の平均気温は-18℃になるのです。でも、実際の地球の平均気温は15℃くらいだから、-18℃が15℃に温まっているのだから、温室効果の強さは33℃になります」

織田真理 「へぇー、加奈ちゃん、そんなことまで空で言えるなんて、よく勉強しているのね。御見逸れいたしました」(笑)

大場加奈子 「先輩、私をバカにしてたのね(怒)。でも、地球の平均気温を33℃も昇温させているんだから、温室効果ってすごいですよね」

織田真理 「確かに、太陽放射と地球のアルベドだけで計算したら、地球の平均気温は-18℃になるわね。実際に観測された地球の平均気温が約15℃くらいというのも事実だとして、その昇温した分の33℃がすべて温室効果だとは限らないのよ」

大場加奈子 「先輩が、また変なことを言い出しちゃった。温室効果がなければ、地表の平均気温は-18℃だけど、温室効果があるから地球の平均気温が約15℃になっているというのは常識ですよ」

本間悠斗 「大場さん、確かに一般にはそういう話になっている。だけど、織田さんが自信たっぷりにそとうは限らないと言っているのだから、織田さんの説明をじっくり聞いてみようか」

織田真理 「先生、じっくり説明するのはいいけど、今日はもう遅いので、日を改めてゆっくり説明させて頂けないでしょうか」

本間悠斗 「そうだね、もうこんな時間か。続きはまた今度にしよう。二人とも、気を付けて帰るんだよ」

次回に続く
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