気温と二酸化炭素、どっちが先…? [気候変動]
地球温暖化問題の発端となった、米上院公聴会で、NASAのジェームズ・ハンセンが行った証言内容が、ここまで話をややこしくしたのは、 「ボタンの掛け違い」の典型例であろうと思います。
§気温上昇と二酸化炭素の増加のどちらが先か?
物事には原因があって結果が生じる。もしこれが逆転した世界がどこかにあったとしたら、そこではわれわれの日常感覚も自然界の法則性も通用しないことになる。だから、まともな感覚の持ち主なら、そんな世界がどこかに存在するとは思わない。
ところが、それが存在するようなのだ。地球温暖化の世界にである。
図のグラフを見てほしい。地球温暖化説のスーパースター、NASAのジェームズ・ハンセンらが1988~1996年に提出した論文をもとに作られたグラフである。彼らはこれを、人間活動による二酸化炭素の放出が気温を上昇させている証拠として示した。
グラフは、西暦1880~1980年代までの1世紀あまりの平均気温と二酸化炭素濃度の変化を示している。一瞥すると、たしかに二酸化炭素濃度と気温の上昇が相関を保って並行しているように見える。
このグラフは、地球温暖化に関してもっとも権威があるとされている国連のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の報告と一致している。すなわち、「過去1世紀に二酸化炭素濃度は290ppmから355ppmへと65ppm増加し、その結果、気温が0.75度C上昇した」というものだ。
この報告が京都議定書の作成に決定的な影響を与えたといえば、多くの人が、やはり人間の出す二酸化炭素が地球温暖化を引き起こしているらしいと考えるだろう。だがもう少しよく見て欲しい。
グラフ中、この1世紀に起こった温度上昇の約80パーセント(0.6度C)は1940年、すなわち第二次世界大戦以前に達成されており、それ以後現在に至るまでの上昇は約20パーセント(0.15度C)でしかない。ところが二酸化炭素の上昇はこれとは対照的に、1940年以前には全体の22パーセント(14.5ppm)しか増加しておらず、残りの大部分にあたる78パーセントは第二次大戦以降に増加していることが示されているのだ。
これは、もしこの1世紀に実際に温度が上昇したとするなら、それは二酸化炭素が増えた結果ではなく、逆に「温度が上昇したことにより大気中に二酸化炭素が増えた」ということになる。
§気温が上昇したから二酸化炭素が増えた
地球表面の75パーセントを占める海洋には膨大な量の二酸化炭素が溶け込んでいる。しかし海水温が上昇すると二酸化炭素が徐々に大気中に放出されてしまう。こうして大気中の二酸化炭素が増えれば、たしかにそれが温室効果を高めるかもしれない。しかしその場合、最初に温暖化を引き起こしたのは二酸化炭素ではなく、何か別の要因だったと考えなくてはならない。これは、二酸化炭素による地球温暖化を主張している人々を困惑させずにはおかない。
ちなみにこのグラフの矛盾を日本で最初に指摘したのはおそらく、信州大学教授や東京大学先端科学技術研究センター研究員を務めた経済学者野矢テツヲ氏(2005年死去)である。またアメリカのジョージ・マーシャル研究所の研究者たちも同じ指摘を行っている。
このグラフのデータを集めたジェームズ・ハンセンはアメリカ議会での証言で、「過去1世紀の地球温暖化は99パーセント、人間が放出した二酸化炭素が原因である」と述べたが、議場にいた議員たちが彼の証言とこのデータの矛盾点にその場で気づかなかったとしても少しもおかしくはない。
しかし今では、多くの科学者は、このことに気づいているはずです。
なのになぜ、きちんとしたコメントを出さないで、
貴重な研究費と時間を、
見当違いなのものに使い続けているのでしょうか?
地球温暖化といえば、科研費を請求し易い。
都合がいいから黙っているなんてことがもしあれば、
科学者たちも、詐欺グループの一員でしかないということでしょうか?
学問・学者の値打が下がるのも仕方がないかな…、なんてぼやいている駄目オヤジです
【グラフと文章の引用は、下記書籍からです】
地球温暖化は本当か? 宇宙から眺めたちょっと先の地球予測 (知りたい★サイエンス)
- 作者: 矢沢 潔
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2006/12/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
いつも不思議に思っていたのですが
当然昔からあったCO2ってなんで悪さをしなかったんだろう?
恐竜の住む頃のCO2は今の10倍もあったとか!
それを海がちゃんと吸収浄化していたと言う地球のシステムを知り
今の海は患っていると感じました
by 大将 (2008-07-21 20:09)
大将さん コメント 有り難うございます
二酸化炭素濃度が、今の10倍くらいあった時代…
そのときは、北極と南極の氷は全部溶けていたのでしょうか?
自称、科学者がいろんなことを言いますが、本当のことはなにもわかっていないというのが真実かもしれません
by 小父蔵 (2008-07-21 21:47)
今年4月にブログを開設し真面目に理数科問題に取り組んでいる者です。南極の氷分析グラフでも同様の結果「気温変化の後追いでCO2が増減している」と分かりました。鳩山首相は、理数科系の人なので、理解能力はお持ちのはずですが、多分「知らされていない(声が届いていない)」というのが、実情なのでしょう。
自民党の大失策を、民主党政権の鳩山総理が尻拭いする必要性は無いでしょう。
数兆円の投資先を変えて、実のある経済成長策に取り組んで欲しいですね。
by 大山宏 (2009-10-24 09:11)