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語られなかったこと…? [環境]

 『読まない力』(養老孟司/PHP新書)を読んで

 語られなかったピークアウト

 昨年から温暖化狂騒曲が始まった。かなりウルサイ。かくいう私も参加していないわけではないから、他人のことはいえない。でも世界的規模で、ある種の社会的な動きが広がる時代であるらしい。さまざまな面でのメディアの発達が、政治だけでなく科学をも巻き込むようになった。こんな時代を私は知らない。
 新しい局面が生じたということは、健全な用心がいるということである。とくに科学者なんて世間知らずのはずだから、危ないものだとおもう。社会政策の決定に科学はどの程度絡んでいいのか。自戒を込めていう。
 先日NHKが、新聞でいえば論説委員に相当する中堅を集めて、温暖化問題に関する数時間の討論番組を放映した。私はたまたまそれを見てしまった。NHKの意見はいわば公論で、世間の一般的意見を代表すると考えていいであろう。
 こういう場合、私が気にするのは、そこで語られた内容の是非ではない。「何が語られなかったか」である。当然関係があるはずなのに、何かが語られていない。それならそれは、ここで語るに値するかもしれない。
 そこで語られなかったこと、その典型は石油問題である。石油は十年以内にピークアウトする。専門家はそういう意見のはずである。しかしそれは、これまで世間の表にはほとんど出てきていない。むしろマスコミが扱わないというべきか。関心のある人は、デイヴィッド・ストローンの『地球最後のオイルショック』(新潮選書)、あるいはポール・ロバーツの『石油の終焉』(光文社)などをお読みいただければいい。
 もちろん石油問題は温暖化問題、エネルギー問題のすべてではない。しかし石油がもっとも重要な要素であることは、論を俟たないであろう。日本人が原子力に関してきわめて敏感なのに、原発が推進されてきたのは、日本がまったくのエネルギー消費国であることに加えて、「石油の一滴は血の一滴」という戦争の教訓があるからに違いない。
 石油のピークアウトとは、どういうことか。需要増に供給が追いつけない状況が起こることである。石油の需給曲線は、これまでひたすら右肩上がりを描いてきた。需要は増えつづけ、供給はそれをきちんと補ってきた。おかげで原油価格はほぼ一定に抑えられてきた。それが不可能になるのがピークアウトである。
(以下、略)


 石油のピークアウトは本当にくるのでしょうか?

 そのとき、石油に依存した現行の農業生産はどうなってしまうのでしょうか?

 過去記事に、エネルギー問題と食糧問題が真の問題であると何度か書きましたが、

 地球温暖化で、平均気温が2~3度ぐらい昇温しても大したことはありません。

 東京の気候が、鹿児島県や高知県ぐらいになったからといって、なにが困るというのでしょうか?

 その程度の温暖化で、人類が絶滅したり世界的な混乱が起きるような話では在り得ないと思います。


 しかし、石油のピークアウトによって、どのような事態が起きるのか?

 安価な石油が使えなくなれば、食糧生産に大きな影響があるのは間違いないと思いますが…

 10~20年くらい先の話だと思いますが、

 戦争だけは回避できないだろうか?

 なんてことを、今日もぼやいている駄目オヤジなのですが。。。。



読まない力 (PHP新書)

読まない力 (PHP新書)

  • 作者: 養老 孟司
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2009/02/14
  • メディア: 新書

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コメント 2

ayu15

割り箸つかうと批判されることがあるんですけど樹脂??のお箸使っても批判されません。

関係ないですが、うちの布団叩きは竹製です。石油製品でなくてもいいなら循環できるものをつかってみたのよさそうな気もします。
by ayu15 (2009-05-16 11:50) 

小父蔵

ayu15さん  コメント 有り難うございます
 昔は、竹や木を使った日用品が沢山ありました
 洗濯ばさみだって木製のものがあったと思います
 石油って本当に便利な資源ですから、大切に使うほうが良いと思います
by 小父蔵 (2009-05-25 13:49) 

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