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少子高齢化社会に国民皆保険はそぐわない。、、 [雑感]

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http://diamond.jp/articles/-/60792
国民皆保険は全廃すべきである!
いま必要なのは「社会をつくり変える医療」
ちきりん×北原茂実 対談【前編】

国民皆保険の全廃を主張し、医療を「トヨタを超える日本最大の輸出産業」に育てることを目指す医療法人KNI理事長の北原茂実氏。『あなたの仕事は「誰を」幸せにするか?』を出版し、話題になっています。そんな北原氏の講演を聴きに行くなど、氏の活動に注目し続けているのが、『自分のアタマで考えよう』などのベストセラーで知られるブロガーのちきりん氏です。日本のあるべき医療の形とはどのようなものなのか。両氏の対談を2回にわけてお届けします。(構成:宮崎智之、写真:田口沙織)
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 「国民皆保険は全廃すべきである」という考え方は面白いと思います。

 私も、国民皆保険(介護保険・健康保険・年金保険)は全廃すべきだと考えます。

 健康保険は民営化し、健康に自信がない人で資金に余裕がある方が任意で加入すれば良いと思います。国による健康保険制度が無くなれば、医療の自由化と市場の競争原理が働き、腕の良い医師は高い料金を設定しても患者が集まります。医師のモチベーションを向上し、質の高い医療を適正な価格で提供する環境を整えることになると思います。

 年金保険は、まだ年金給付を受けていない人に収めた保険料を返金し、年金保険制度自体を廃止してしまうほうが日本のためだと思います。民間がやってはいけないネズミ講を、国家が経営してよいという理屈は通らないからです。
〈ネズミ講:無限連鎖講(むげんれんさこう)とは、金品を払う参加者が無限に増加するという前提において、二人以上の倍率で増加する下位会員から徴収した金品を、上位会員に分配することで、その上位会員が自らが払った金品を上回る配当を受けることを目的とした団体のことである〉

 それでは老後はどうするのかとか、老人が安心して暮らせる社会の実現が必要だとか、老人のことばかり持ち出す人がいるかも知れませんが。、、

 よく考えてみて欲しいと思います。

 いま現在の日本は、年金給付と老人介護、老人医療にばかりお金を使っていませんか。

 長生きして老人になった時に、現役で働いている人よりも手取りが多くて、家族に見放されても手厚い介護と医療を受けられる。そんな夢のような社会があれば、安心して年をとれるのは事実かもしれません。
 でも、その制度を支えるために誰が保険料を負担するのかと。、、恩恵を受ける老人本人が負担しているのであれば何の問題もありません。

 ちなみに、わたしの9月分の給与明細を見ると、
時給単価:1,000円
総支給額:204,500円
介護保険:2,236円
健康保険:12,961円
厚年保険:22,716円
雇用保険:1,022円
所得税:1,920円
住民税:1,400円
組合費:1,000円
控除項目合計金額:43,255円
差引支給額計:161,245円
となっています。
 収入が少ないのは、正社員として長年勤めた会社を辞めたからです。それは、自分の責任なので仕方がありません。

 疑問に思うのは、強制加入の保険料が高いことです。雇用保険の1,022円は妥当かも知れません。しかし、介護、健康、厚年の三つの保険料が37,913円と高額になっています。
 204,500円という賃金に対し、37,913円の保険料が控除されているのです。そして、これはあくまで本人負担分です。会社負担分が本人負担分と同額だとしたら、75,826円が保険料として納付されていることになります。
 時給1,000円で年収約240万円という低賃金の労働者に対し、年間で約91万円の社会保険料を強制的に集めているのが、いま現在の日本の国民皆保険制度なのです。当然、収入の多い労働者からは、もっと高額の保険料を強制的に集めているのも事実です。

 所得税1920円と住民税1,400円は足しても3,320円にしかなりません。税負担3,320円に対して、強制保険料は37,913円(本人負担分)となります。会社負担分を合わせると、75,826円となります。税負担の22.84倍の金額を保険料という名目で強制的に集めているのです。
 見かけ上、税の負担は少なく見えますが、保険料という名目で強制的に税の約23倍の金額を集めているのです。これは目的税を保険料という名目で負担させているだけの話です。

 よく、日本の労働者の税負担は軽いと言われますが、国民皆保険による強制保険料を含めて考えると、けっして日本の税負担が軽いとは言えないと思います。
 そして、社会保険料の本人負担と同額の会社負担分が、企業にとっては文字通り(大きな)負担となっているのです。

 国民皆保険を全廃すれば、労働者と企業にとっては大きな負担がなくなります。

 同じ仕事をしていても、毎月の手取りが37,913円も増えたら有り難いです。

 企業も、一人の労働者に係る人件費が減るのであれば、その分のいくらかを労働者に分配するかも知れません。処遇が改善されたら、労働者の勤労意欲が高まる可能性もあります。

 日本は、少子高齢化によって老人が増えているのは事実ですが、もう少し現役世代を大事にしたほうが良いと思います。若者の勤労意欲を高める政策を進めないと、日本の未来は明るくなりませんし、少子化に歯止めもかからないと思います。。

 もちろん、国民皆保険が廃止された場合のデメリットは沢山あります。それについては、また別の記事を書きたいと思います。

(by 心如)


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shira

 パオロ・マッツァリーノが、年金受給を辞退した人を叙勲したらどうかということを書いていました。勲章もけっこう高価なものですが、年金を払い続けるのよりは遥かに安い。年金を辞退できるのはお金持ちだけだし、お金持ちは名誉欲が強いから案外いいんじゃないかということで、半分冗談としても面白いアイディアじゃないかと思いました。
by shira (2014-10-22 22:37) 

figaro

2年後には一定の基準はありますが、週20時間以上の労働で厚生年金に加入する事になりましたよね。政府は「女性活用」とか言ってますけど、運用失敗して資金が不足しているだけですけど。
あと入院して気づいたのですが、必要のない検査や無駄に薬を処方する病院をしっかり調査して取り締まってほしいです。個人負担も大きかったけど、その分無駄なお金が使われてしまった訳ですから・・・。
by figaro (2014-10-23 21:12) 

心如

shiraさん、コメントを頂きありがとうございます
 年金制度は、あと何十年かすれば破綻すると思います。少子化により、保険料を納める人数は減る一方なのに、年金を受給する老人は増えるていますから、制度として維持するのは無理だと思います。
 あと、金持ちほどお金に汚いので、もらえるものはもらっておこうという金持ちは案外多いかもしれません。
by 心如 (2014-10-23 21:42) 

心如

figaroさん、コメントを頂きありがとうございます
 女性活用というのは胡散臭いです。男女同一賃金、機会均等法が少子化の原因なのは周知の事実ではないかと思います。社会で活用するよりも、出産、育児で頑張ってもらうほうが、家族の幸せに繋がるのではないかと思います。
by 心如 (2014-10-23 21:46) 

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