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存在を否定できないからと言っても、存在するにはなりません [科学]

はんせい中 S.jpg

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http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/201410/539141.html
「STAP細胞の存在は現時点で完全には否定できない」ので…
理研、STAP細胞作製法の特許で手続きを継続
2014/10/28

 理化学研究所は2014年10月28日までに、本誌の取材に対し、国際出願していたSTAP細胞作製法の特許について、複数国に対して国内手続きを進めたと明らかにした。Nature誌に掲載された2報のSTAP細胞の論文はいずれも撤回したが、「検証実験を進めており、STAP細胞の存在は現時点で完全には否定できないため」(理研広報担当者)。

 STAP細胞作製法の特許は、理研が特許協力条約(PCT:Patent Cooperation Treaty)に基づく仮出願を、米国において2012年4月24日に行った。PCT国際出願では、当該国の特許庁に対して出願願書を提出すると、PCT加盟国である全ての国に同時出願したと認められる。

 ただし、最終的に各国で特許を取得するには、30カ月の期限満了前にPCT加盟各国それぞれで、国内手続きへ移行させる必要がある。STAP作製法の特許の移行期限は、2014年10月24日だった。理研は、複数国において国内手続きを進めたことを認めており、少なくとも日本や米国が含まれるのではないかとみられる。
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 まず、理研(理化学研究所)をネットで調べたら、
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http://www.riken.jp/about/
独立行政法人理化学研究所は、日本で唯一の自然科学の総合研究所として、物理学、工学、化学、生物学、医科学などに及ぶ広い分野で研究を進めています。
当研究所は、1917年(大正6年)に財団法人として創設されました。戦後、株式会社「科学研究所」、特殊法人時代を経て、2003年(平成15年)10月に文部科学省所轄の独立行政法人理化学研究所として再発足しました。
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 と、ありました。

 通称「理研」と呼ばれていますが、正式には文部科学省所管で「独立行政法人理化学研究所」というそうです。つまり、文部科学省所管の自然科学系総合研究所となります。

 その理研が、「STAP細胞の存在は現時点で完全に否定できない」として、存在が証明されていないSTAP細胞の作製法について特許申請を行っているのは如何なものかと思います。

 これが、個人資産で運営されている団体であれば、勝手にしろで良いのかも知れません。でも、独立行政法人ならば運営資金の大半は国民の収めた税金だと思います。存在が証明されていないSTAP細胞の作製法の特許申請を、税金を使っておこなうことに疑問を感じます。


 自然科学の世界では、存在が証明できないものは無いと考えるのが基本のはずです。存在する証拠がないのに、存在が否定できないから存在するかも知れないというのは科学的な論理としては破綻していると思います。

 理研はSTAP細胞の存在は否定されてないから、その存在が証明されていないにも拘らず、STAP細胞の作製法に関する特許申請手続きを継続しているのです。

 STAP細胞に関する研究論文は不正がすでに認定されており、取り下げられています。そして、再発防止に取り組んでいると言っておきながら、一方では、その存在を証明できないにも拘らず作製法の特許申請手続きを継続するのは矛盾だと思います。

 STAP細胞の作製法に関する特許申請手続きを継続するのであれば、その作製法が正しくて、こうすればSTAP細胞が作成できるという作製法を科学論文としてきちんと発表しなおすべきなのです。

 STAP細胞の存在は現時点では完全に否定されてないから…という理由で、あたかも存在する可能性があるかのように言うのは、科学的な態度ではありません。存在する可能性があると主張する方に、その証拠を提示する義務があるはずなのです。

 「存在を否定できない」=「存在する可能性がある」という考え方は屁理屈で、科学的な思考とは言えません。

 科学実験では、客観的なデータに基づいて同じ実験をすれば、誰がやっても同じ結果を再現できるというのが基本だと思います。何度も成功していると言った本人が、同じ実験をやっても再現できない以上、STAP細胞は存在しないと考えるのが妥当なのは素人でも分かると思います。

 この状況で、どうして「STAP細胞の存在は現時点で完全には否定できない」なんてことが言えるのでしょうか。そんなことを言う前に、存在する可能性を一つでも示すべきでは…

 こんな屁理屈がまかり通るなら、科学技術立国なんてのは絵空事だと言われても仕方がないと思いますが。、、

 理研の言い分としては、
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http://www.riken.jp/pr/topics/2014/20140804_1/
科学的検証

一般的に、科学界では論文撤回は、その論文で主張された内容が「なかった」ことを意味します。他方、理研が行ったSTAP現象のプレス発表により、社会が将来の再生医療の可能性について大きな期待を抱くこととなりました。論文が取り下げられた時点においても、社会の中に理研が真相を解明し、STAP現象の有無を明らかにすべきであるという意見が多くあると認識しています。

このため、理研は、発生・再生科学総合研究センターに保全されている STAP細胞株などを科学的に解析するとともに、STAP現象の有無を明らかにするための検証実験を行う社会的責務があると判断しました。保全されているSTAP細胞株の科学的解析については、発生・再生科学総合研究センターはもとより、理研が有する解析能力を最大限に活用し取り組んでおります。検証実験については、まず、平成26年4月1日より相澤実験総括責任者と丹羽研究実施責任者の下で、論文で報告された方法のみならず、他の分化細胞からの誘導の可否についても検証実験を進めています。

また、小保方研究ユニットリーダーにはNature論文で報告したプロトコルに沿って、高い透明性を確保するための措置を講じた上で、本年11月末までと期間を区切って検証実験をさせています。「研究不正再発防止のための提言書」(以下、「提言書」という)においても、自身により、2篇の論文ないし平成26年3月5日に理研により発表されたSTAP現象誘導プロトコルによる範囲内での、STAP現象の再現実験を行うことと指摘されているところです。
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 と、あります。

 まず、プレス発表で社会に大きな期待を抱かせたらから、検証実験が必要だという理屈がよく分かりません。期待の大きさと、その内容の信憑性にはあまり関係がないからです。

 また、過去に何度も成功しているのが本当であれば、本年11月末までという期間がどうして必要なのかが分かりません。とっくに検証実験が成功して、STAP現象は存在するという報告が行われてしかるべきです。12月に入ってどんな報告が行われるのか。、、再現できないので、さらに期間を延ばして検証実験を行うかどうか検討するという話になりそうな予感が… 役人と御用学者は、税金を喰い潰すことに対して痛くも痒くもないから困ります。

(by 心如)


タグ:理研 STAP細胞
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コメント 2

shira

 理系人間の兄によると、理化学研究所は昔からうさん臭い噂が漏れ聞こえてきていたらしいです。
by shira (2014-10-30 21:57) 

心如

shiraさん、コメントを頂きありがとうございます
 STAP細胞騒ぎに関しては、自殺者まで出しています。理研は組織として、もう少し真摯な態度を示すべきではないかと私は思いますが。、、
by 心如 (2014-10-30 23:20) 

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