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他国に比べて基準が厳しくても、安全性が確保できなければ意味がないと思うが。、、 [雑感]

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讀賣新聞 平成27年4月16日 朝刊

高浜原発差し止め
「事実誤認いっぱい」
規制委委員長が反論

 関西電力高浜原子力発電所3、4号機(福井県)の再稼働差し止めを命じる仮処分決定を福井地裁が出したことについて、原子力規制委員会の田中俊一委員長は15日の記者会見で、「私たちの取り組みが十分に理解されていない点がある。事実誤認がいっぱいある」と反論した。
 仮処分は、規制委の新規制基準が求める原発の安全対策は不十分で、基準は「合理性を欠く」などと指摘した。これについて、田中委員長は「福島第一原発事故を踏まえた基準は、世界と比較しても最も厳しいレベル」と強調。「基準を見直す必要は感じていない」と述べた。一方、高浜原発3、4号機の再稼働までに必要な使用前検査など今後の手続きについては、「(今回の決定は)私たちの仕事をさまたげるものではないと認識している」と話し、再稼働手前までは進めていく考えを示した。
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 日本の原子力規制委員会の基準が、他の国と比べて最も厳しいレベルの基準だというのが事実だとして、その基準に適合しても原発の安全性が確保されなければ意味がないのです。

 そういう意味で、原子力規制委員会の田中俊一委員長の反論は的外れだと私は思います。

 問題なのは、基準が他の国に比べて厳しいかどうかではありません。

 原子力規制委員会の基準に適合すれば、原発の安全性が確保されているかどうかなのです。

 福井地裁の判決文を読む限り、基準自体が理論的にも実績的にも妥当なものかどうか怪しいと指摘されています。

 また、基準よりも低いレベルの地震でも炉心が損傷するような重大事故が起きる危険性があるという指摘もあります。

 大量の使用済み核燃料を保管しているが、その保管場所が原子炉に比べて脆弱であること、使用済み核燃料保管プールの給水設備等も耐震性が低くて、地震によって重大事故を引き起こす危険性があることを指摘しています。

 地震の少ない外国の基準と、地震が多い日本の基準を比較しても意味がありません。

 地震の多い日本で、原発の安全性が確保できる基準になっているかどうかが大切なのです。

 田中委員長の話した内容を見ると、原発の安全性を確保し、国民の生命や健康と安心して暮らせる国土を守るという使命を理解しているのか疑わしいと感じます。

 私には、原発の再稼働と自分たちの立場しか考えていない発言に思えてなりません。

 こんな人達に、原子力の規制を任せていたら、福島第一原発のような重大事故が再び起きるのではないかと心配でなりませんが。、、

(by 心如)


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タグ:原発
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shira

 恐怖政治レベルの安倍政権下でこういう判決を下した樋口裁判長の勇気は相当なものだと思います。恐らく政権は手段を選ばず報復に出るでしょう。今の日本では普通の判断をすること自体が困難です。
by shira (2015-04-16 22:31) 

心如

shiraさん、コメントを頂きありがとうございます
 原子力規制委員会の新基準に適合していても、地震が多い日本で運転するには安全性が確保されていないということです。まっとうな判決だと私は思いますが。、、
by 心如 (2015-04-17 16:09) 

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