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だましたのはダレ…?! [環境]


 『日本人はなぜ 環境問題に だまされるのか』(武田邦彦/PHP新書)を、図書館で借りて読みました。
 この本を読んで感じたのは、だまされる国民が本当に悪いのか? ということです。国民をだます政府(官僚や政治家)とマスメディアの責任は追及しないで、「なぜだまされるのか」と国民にいうのはおかしくはないかという疑問です。
 地球温暖化問題は、科学ではなく政治の問題なのです。科学的な根拠ではなく、政治的な根拠によって動いているのが事実なのです。日本の民主主義が偽物だから、真実を報道するマスメディアが存在しないから、こんなことがまかり通るのだ! と、わたしは思います。

=====================(引用開始)

 【内容紹介】

二酸化炭素が増えたから温暖化したわけではない!それほど温暖化もしていない!そもそも温暖化は悪いことではない!にもかかわらず、「南極の氷が解けている」「ツバルが沈むほど海水面が上がっている」とウソ報道に洗脳され、エアコン28℃で酷暑を我慢する。しかし、京都議定書をまじめに守っているのは日本国民だけで、政府もそれを隠蔽していたのだとしたら……。
「わが社はCO2削減に全力を尽くしています」聞こえのいい偽善にだまされ、損をしないために、すぐに知っておきたい環境問題のからくり。


  はじめに

 受験生向けのFMラジオに出演しているときでした。
 ある男子高校生から電話が入り、「ぼくは京都議定書を守るために、この夏は、我慢して冷房の温度を28℃にしています。でも、暑くて勉強に集中できません。先生、25℃に設定したら温暖化は止められないのでしょうか?」と聞くのです。
 この質問に、私は絶句してしまいました。
 電話をしてきた男子高校生はほんとうにまじめで、心の底から温暖化を心配し、自分が犠牲になっても温暖化を止めなければならないと思いつめているのです。
 日本は、なんという国でしょうか?
 この本でくわしく解説をしますが、日本の大人は、将来有望なこの高校生にウソをついているのです。
 何よりもまず驚くべきは、かの京都議定書は締結はされたものの、産業界が抵抗したので、日本政府は「産業界はCO2を減らさなくてもかまわない」という密約を結び、国民にだけCO2の削減を呼びかけていたのです。
 もちろん、この高校生はまさかエライ人たちが密約を結んでいて、じつは自分たちだけが温暖化阻止のために苦心しているなどとは考えてもいません。
 最近では、お役所の言うことも油断できません。気象庁は、ほんとうに温暖化しているのかどうかわからないようなデータを発表しますし、農林水産省は「森林がCO2を吸収する」というような間違ったことを平気でホームページに掲げています。
 京都議定書を守って実質的にCO2を削減しようとしているのは、世界でただ一カ国、日本だけですが、それすら国民には知らされていないのです。
 私ならば、先の高校生に次のように答えます。
「環境を守ることは大切だけど、冷房設定を25℃にしても28℃にしても、気温の変化は同じだよ。それよりも勉強がはかどる温度に設定して、将来、立派な社会人になってください」
 もう一つ別の例をあげます。
「産業界と小学校がいっしょになって行う環境教育」といった内容のあるキャンペーンでは、小学生に「温暖化によって南極の氷が解けて海水面が上がり、太平洋に浮かぶツバルという島が沈没している」と教え、子どもたちが青ざめていたと報道されました。
 しかし、温暖化で南極の氷が解けているというのは真っ赤なウソ。ツバルが沈むほど海水面が上がっているというのも同じくウソです。そんなウソをいたいけな小学生に教えて怯えさせているのですから、日本の大人たちはいったい何を考えているのでしょうか。
 この本は、この二つの事例に対する怒りが執筆の動機です。「いくらなんでも、ひどい!」というのが私の心からの想いです。日本の将来を託す子どもたちを、これ以上はだましたくありません。
 ぜひ、じっくり読んでいただき、ほんとうのことを次世代に伝えてほしいのです。

=====================(引用終り)

  【著者略歴】

1943年東京都生まれ。東京大学教養学部基礎科学科卒業。工学博士(東京大学)。専攻は資源材料工学。旭化成工業株式会社ウラン濃縮研究所所長、芝浦工業大学教授、名古屋大学大学院教授を経て、現在、中部大学総合工学研究所教授(副所長)。多摩美術大学非常勤講師も兼任し、内閣府原子力委員会専門委員、文部科学省科学技術審議会専門委員なども務める。
おもな著書に『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』(1~3、洋泉社)、『偽善エコロジー』(幻冬舎新書)、『リサイクル幻想』(文春新書)、『バイオ燃料で、パンが消える』(PHP研究所)などがある。また『エコロジー幻想』(青春出版社)の一節は、高等学校の国語教科書『新編現代文』(第一学習社)に収録されている。
 
 

2009-0605 101.jpg日本人はなぜ環境問題にだまされるのか (PHP新書)

  • 作者: 武田 邦彦
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2008/11/15
  • メディア: 新書


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コメント 4

お前が騙されてんだよ

文系騙して印税ウハウハ
http://www.petbottle-rec.gr.jp/syoseki/index.html
http://homepage2.nifty.com/koshi-net/other/kaihou/73-2.htm
http://www.rakkousha.co.jp/books/ka_02.html
http://www.cneas.tohoku.ac.jp/labs/china/asuka/
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A6%E7%94%B0%E9%82%A6%E5%BD%A6

もう何から何までウソ
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1416150624
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3015591.html

そして・・・!!!
週刊文春2月12日号
「マイ箸は不要」「ペットボトルは燃やせ」のウソ 椎名 玲・吉中由紀
「エコ批判」武田教授に公開質問状
by お前が騙されてんだよ (2009-06-08 22:52) 

大将

問題は政治家、お役人が外国の目を気にしすぎ
そしてわけもわからずにエコ!とか環境!!なんて騒いでいる
問題は外国からの言葉でもなく次世代へのやさしさなのに…
by 大将 (2009-06-08 23:57) 

小父蔵

お前が騙されてんだよ  コメント 有り難うございます
 私が問題にしているのは、騙される国民が悪いのではなく、騙すほうの人間が悪いのではないかということです。
 お示しのURLと、私の記事になんの関係があるのか不明です。
 武田邦彦教授が他の著書で引用データの取り扱いに問題があった。というのが事実としても、この記事で問題にしていることとは無関係ではないかと思います。
by 小父蔵 (2009-06-09 05:06) 

小父蔵

大将さん  コメント 有り難うございます
 外国の目を気にしているのでしょうか…
 エコを大義名分にした、お金儲けが目的ではないのかと疑っています
by 小父蔵 (2009-06-09 05:10) 

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