昨日の敵は今日の友…!? [政治]
下関市長府の乃木神社にお参りしたら、境内に歌碑がありましたのでご紹介します。
善悪は別にして、明治時代の人々には、
「自分たちの血と汗で、自分の国を守る」
という覚悟があったと思います。
また、激しく闘った後で、
「昨日の敵は今日の友」
と、言い切るだけの潔さと、平和を愛する心があったのも事実なのです。
乃木希典は、日露戦争で二人の息子を失っています。
人の親として、断腸の思いがあったはずです。
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六、 「二人の我が子それぞれに、死所を得たると喜べリ。これぞ部門の面目」
と、大将答力あり。
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この歌詞が、乃木希典の本心であろうはずがありません。
言葉に出さないだけで、皆、そんなことは承知の上だったと思います。
勝ったとはいえ、乃木希典の号令下で、多くの兵士が戦死したのです。
戦死した兵士にも親があるのですから、怨嗟の声が無かったと言えば嘘です。
戦闘を指揮した者として、我が子の死を悲しむ心は、内に秘めるしか…
日露戦争のように、勝ち戦であっても、悲しい思いをした人が沢山いるのです。
大東亜戦争に敗れ、苦汁を嘗めさせられた日本で、いまさら、戦争なんて誰も望んでいないと思います。
しかし、
毎年10%以上も軍事費を増やし続けている国が、日本の近隣にあります。
核実験とミサイル発射実験を繰り返し、核武装を宣言したり、日本人を不法に拉致し事実関係の調査と被害者の返還を拒ばみ続けている国もあります。
日本固有の領土を、不法に実効支配している国もあります。
前の大戦の終戦間際になって、火事場泥棒のように領土を横取りして、いまだに返還を拒む国もあります。
日本は、必ずしも、近隣諸国とうまく付き合っているとは言えません。
この状況を打開するには、なにが有効なのか?
『温故知新』という言葉がありますが、歴史に学べは、答は明らかだと思います。
我が身可愛さに他人を見捨てる社会は、いつかきっと我が身が見捨てられはしまいかと…
愚かな政治家が、
「一生懸命に努力していることだけは理解して欲しい」
と、言ったようです。
貴様の命懸けとは一体何だ!? と、乃木希典に代わって問い糺したいような気分です。
命を投げ出す覚悟もなしに、『懸命』なんて言葉を使うなと…
(by 小父蔵)
【追記】 真剣な議論の中で、「命懸けで…」という言葉を発した以上、信頼を裏切った場合は、腹を切る覚悟は当然かと…
▼貴方を信頼するなんて、逆立ちしても無理は言い過ぎでしょうか…
『普天間移設、地元了解は当然=鳩山首相「腹案既に用意」-党首討論』
【記事より】 自民党の谷垣禎一総裁が、決着できなかった場合は退陣するか衆院を解散するよう迫ったが、首相は「命懸けで体当たりで行動し、必ず成果を上げる。政府を信頼していただきたい」とかわした。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201003/2010033100654&rel=j9
「一生懸命」×->「一所懸命」○
だったと思います。
愚かな政治家さんには言葉も勉強して貰いたいです。
by nyankome (2010-03-31 21:07)
nyankomeさん コメント 有り難うございます
『朝三暮四』を、『朝令暮改』と間違えるような人ですからね。自分の言ってることの意味すら分かっているのかどうか…
by 小父蔵 (2010-03-31 22:04)
お金を持ってるのに、政治家になったのは志があったからのはず。
何かを成し遂げられなかったら、総理大臣になった意味がないはず。
ただ「その時期に総理だった」というだけで満足なんですかね。
by penny (2010-04-01 01:03)
pennyさん コメント 有り難うございます
小沢は、政治を金儲けの道具としか思っていない。
鳩山は、政治を金持ちの道楽としか思っていない。
問題があると分かっていて、この二人に政権を託した国民が馬鹿なのだと、鳩山総理も言ってますが…
鳩山由紀夫氏が総理になったのは、幸夫人がファーストレディになりたいという夢を叶えるためであって、国家や国民なんてどうでもよいのが本音だと思いますが…
by 小父蔵 (2010-04-01 01:25)
一生懸命、軽々しく口に出しているが何に一生懸命だろう。
by enosan (2010-04-01 09:18)
enosanさん コメント 有り難うございます
国益や国民の生活ではない、ということだけは分かりますが…
by 小父蔵 (2010-04-01 13:19)
本当に良し悪しは別として
愛国心ってあったようですね
年々それが薄れているのは実感していますが
どこに行くんでしょうね?日本は。。。
by 大将 (2010-04-01 20:55)
大将さん コメント 有り難うございます
今の日本人にとって、本当に命を懸けて守りたいモノってなんでしょうか? 国滅びて山河あり… なんて話は勘弁して欲しいと思います。
by 小父蔵 (2010-04-01 21:10)
乃木希典は軍人というものに殉ずるものがありましたけど、太平洋戦争時代になると戦争も昨今も公共事業みたいなノリになっていて、推進している当のご本人たちが個人的にはああいう方針には反対だったなんて言い訳してるのだから何ともはやです。
「Sight」最新号「ありがとう小沢一郎 僕たちは卒業します」は面白いですよ。
by shira (2010-04-02 01:39)
shiraさん コメント 有り難うございます
日露戦争のように、勝った戦争ですら悲惨なのです。負けた戦争が、凄惨を極めたモノになるのは当然だと思います。
太平洋戦争とは、日米開戦以降を指すのでしょうか?
なぜ日本が、勝てる相手ではないと百も承知していた米国と、無謀な戦争をせざるを得なかったのか? 始めた本人たちも、できたら勝てる見込みのない米国とは、戦争なんてしたくないと考えるのは、人間として普通の考え方だと思いますが…
私は、伯父たちが戦地で、悲惨な目に遭った体験談を沢山聞いて育ちました。戦争を公共事業みたいなノリでやっていたなんて、とんでもない話だと思います。血の通った人間の言うこととは思えませんが…
by 小父蔵 (2010-04-02 03:02)
すみません、まるで舌足らずだったようです。私が指摘したかったのは上層部の意識の問題です。
対外戦争はまあ歴史上どうしても起きるものですが、問題はやるのならどう戦ってどうやめるかです。そこにはどう国際世論を味方に付けるか、どれだけの国から良好な関係を取り付けるかということ必要となります。しかし第2次大戦の枢軸側はこれが良くなかった。他国に排他的な姿勢を取ったために支持が得られず、「ファシズムからの解放」をスローガンにした連合国側に国際世論の支持をすっかり持っていかれてしまった。
で、公共事業も戦争も、うまく行かなくなったら「やめ方」を考える必要がありますが、日本の上層部は一度始めるととにかくずるずると続けてにっちもさっちも行かない状況にしてしまいます。「推進している当のご本人たち」というのはそういう上層部のことです。
彼らは敗戦後の東京裁判で一様に「戦線拡大の方針には個人的には反対であったが、立場上従っていた」と発言しています。この無責任さというか、立場への腐心(保身)が、例えば長良川河口堰や有明湾干拓のように意義を失った公共事業をずるずる推進する人々のノリにそっくりだということです。
私の母親も伯父伯母も祖父母も戦地(サイパン)で悲惨な体験をしてきています。彼ら彼女らは戦闘員ではない民間人で、お国の方針に逆らって自決せず投降したから生還できましたが。
by shira (2010-04-02 13:37)
shiraさん 再コメントを頂戴し、有り難うございます
内容については、よく読んでみたいと思いますので、お返事は後日とさせて頂きます。
右、とり急ぎお礼まで。
by 小父蔵 (2010-04-02 17:27)
shiraさん お返事が遅くなりました。
基本的な認識にずれがあるので、議論は難しいのかも知れません。
私は、対米戦争(戦後、太平洋戦争と称した)を望んだ者は、当時の日本の上層部にはいなかったと思っています。
ハルノートのような挑発を受ければ、否応なく戦争に踏み切るしかなかったのです。米国と戦争をすれば、物量的に勝てないことは明白だったはずです。公共事業のようなノリでという感覚で、一億玉砕なんて危険を冒すほど、日本の上層部が愚かだったとは思えません。
敗戦後の東京裁判での証言を、開戦当時の状況を知らない我々が聞けば、なんでそんな愚かな戦争をしたのだと思うのは仕方ありません。
倒産した会社の役員が、個人的には反対だが、会社を救うためには、無理を承知で安売り合戦に参加するしか無かったというのと同じです。
上手く説明できませんが、敗戦後の証言なんて、責任転嫁のためのたわごとだと思います。国家存亡の危機と思わなければ、圧倒的に不利な戦いをいくら馬鹿でもしないはずだと考えますが…
by 小父蔵 (2010-04-07 00:22)