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先生も見て見ぬふり!? [教育]

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http://mainichi.jp/area/news/20120708ddn041040006000c.html
大津・中2自殺:いじめ情報、見逃されたシグナル
調査わずか3週間 市教委に批判1800件
毎日新聞 2012年07月08日 大阪朝刊

大津いじめ.jpg

 大津市で昨年10月、市立中学2年の男子生徒(当時13歳)が自殺した問題で、複数の在校生がいじめと自殺との関連を指摘しながら、市教委が調査を約3週間で打ち切っていた。在校生の情報からは、生徒の自殺前に学校側がいじめに気づく“シグナル”を見逃していた可能性も判明。真相究明や公表を巡る市教委の消極的対応が厳しい批判を浴びており、いじめ情報に慎重に向き合う姿勢が改めて問われている。【千葉紀和、加藤明子、村山豪】

 ◇「仲良し」一変

 いじめは一見「仲良しグループ」とみられる中で起きた。自殺した生徒と加害者とされる同級生らが、互いの家に泊まるなど急速に関係を深めたのは昨年7月ごろ。2学期が始まった9月以降、周囲は彼らの「変化」に気づいた。トイレでの暴行が目撃され、自殺した生徒が買った眼鏡を「なくした」り、腹痛を訴えて学校を休むようになったりした。

 昨秋の体育祭では鉢巻きで手足を縛られ、蜂を食べさせられそうになる姿が多くの生徒や教諭に確認されていた。見ていた生徒は「そんなことして楽しいんかよ。人の気持ちを知れ」と注意もしたという。約2週間後、男子生徒は自殺した。

 ◇無記名活用せず

 生徒の自殺後、学校は全校生徒にアンケートを2回実施。300人以上の回答を基に、加害者とされる同級生らに1回聞き取りをしている。その結果、生徒への暴力などが判明。市教委は自殺との因果関係は不明としながらも、「いじめがあった」ことは認めた。

 今回最も問われたのは、市教委によるいじめ情報の活用と公表の在り方だ。せっかくのアンケートも、全体の6割弱にあたる無記名回答を追跡調査に活用しなかったことが発覚。特に「自殺の練習をさせられていた」「『もう死ぬ』とメールして(加害者が)『死ねばいいや』と送り返していた」など、いじめと自殺の関連を示唆する回答も、伝聞を理由に加害者とされる同級生らに確認せず、昨年11月に調査を終了した。

 ◇指摘公表なく

 これらに加え、「先生が見て見ぬふりをした」とする生徒の指摘も公表しておらず、市教委には発覚から3日間で1800件以上の抗議電話とメールが殺到する事態となった。市教委の担当者は「保護者の要望もあり、在校生の動揺に配慮することも重要。(加害者とされる側は)いじめを認めていない。聞き取り調査を拒否されると対応が難しい」と話す。

 生徒のシグナルはほかにもあった。学校側は昨年9月、自殺した生徒の家族から「息子の金遣いが荒い」と相談を2度受けていた。生徒は昨夏ごろ、口座から預金を数万円単位で引き出し始め、9月末までに12万円以上を下ろしていたという。

 ◇警察「犯罪の認定困難」

 いじめ行為に対する警察の対応も問われた。自殺した生徒の父親は昨年10~12月、滋賀県警大津署に被害届の提出を計3回試み、いずれも受理されなかった。福永正行副署長は取材で「遺書もなく、犯罪事実の認定に困難な部分があった」と説明しているが、同県では高島市の中学3年の男子生徒が同級生から暴行などの悪質ないじめを受け、昨年11月、生徒と母親が警察に被害届を出し、学校もいじめを認め3人が強要などの容疑で逮捕されたケースもあった。

 今回の問題で損害賠償請求訴訟を起こした遺族側の代理人は「被害届は厳密に書かないといけないものではない。不明な点を捜査してほしいから被害届を出そうとしたのに、『立件できる見込みがないから捜査できない』というようなもので本末転倒だ」と大津署の対応を疑問視している。

 ◇同級生の実名、番組で透ける??フジテレビ系

 フジテレビが、いじめたとされる同級生の名前が掲載された資料を放送した際、名前を伏せる加工をしたのに一部が透けて見える状態だったことが分かった。画像はその後、名前がより分かる状態でインターネット上に流れる事態となっている。

 フジテレビ広報部によると、番組は6日午前8時~9時55分に放送された「とくダネ!」。資料は、自殺した生徒の両親が同級生らに損害賠償を求めている訴訟資料の一部。【柴崎達矢】

 ◇「誰が、いつ、どこで」 市側答弁書、遺族に特定要求

 自殺した男子生徒の遺族が大津市や加害生徒の保護者らを相手取った損害賠償訴訟で、担任教諭らがいじめを見逃したと訴える遺族に対し、市側が5月の答弁書で「教員の誰が、いつ、どこで、いかなるいじめを目撃したのか」と、日時や現場を特定するよう遺族側に求めていることが分かった。遺族は「学校内部の出来事を親が特定できるわけがない」と反発している。

 市側は答弁書で「いかなる措置を講じれば自殺を回避することができたか明らかにされたい」とも求めている。遺族側は今月3日付の準備書面で「悪質な求釈明。いじめを教員がどこまで認識し、どこから見逃していたのかを全教職員に調査した報告文書を提出すべきだ」と市側をただしている。【前本麻有】

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 ◆中2男子生徒の自殺を巡る経緯◆

 <2011年>

夏休み 同級生数人と遊び仲間になる

 9月下旬     同級生からのいじめがエスカレート

10月11日    生徒が自宅マンションで転落死。県警は自殺と判断

   18日    父親が滋賀県警大津署に最初の相談

   18~20日 中学校が全校生徒対象のアンケートを実施

11月 2日    市教委が「生徒数人からいじめを受けていた」とのアンケートの一部結果を公表。自殺との因果関係は認めず

<2012年>

 2月24日    生徒の両親が加害者とされる同級生らと市に損害賠償を求めて大津地裁に提訴

 5月22日    第1回口頭弁論で市側が争う姿勢

 7月 4日    生徒が「自殺練習をさせられていた」とする回答を市教委が公表していなかったことが発覚
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 大津市教育委員会がまとめたアンケートの回答例を見ると、
「先生も見て見ぬふり」
「一度注意したけど、その後は一緒に笑っていた」
「先生にも泣きながら電話で言ったそうですが、あまり対応してくれなかった」
と、15人の生徒がアンケートに回答しているようです。

 これに対し、市側が遺族に、教師がいじめを見て見ぬふりをしたと言うが、教員の誰がいつ、どこで、いじめを目撃したか特定せよと求めたとか… そんなことが遺族に特定できるはずがありません。市側の開き直りとしか思えない対応には怒りを覚えます。

 実際のところ、学校でいじめなんて日常茶飯事なのではないかと思います。社会にだっていじめはあります。どこかの大馬鹿代議士が、個人のプライバシーを公表し、特定の人間を袋叩きにした事例が少し前にありました。あれも立派ないじめだと私は思います。

 生徒間のからかいや悪ふざけを、いちいちいじめだと言って騒いでいたら、学校の先生なんてやっていられないと言うのが教師の本音なのかもしれません。どこまでが悪ふざけで、どこからがいじめなのかなんて、きちんと見極めができる教師はほとんどいないと思います。

 自殺された生徒さんとそのご遺族は誠にお気の毒だと思います。

 でも、いじめに立ち向かうのか、あるいはうまく逃げるのか、、、

 学校の先生や教育委員会なんてあてにしていたら命取りになるというのが、いま現在の日本の学校教育の実情ではないかと言わざるを得ません。裁判で賠償金をいくら取っても亡くなられたお子さんの命はもどらないのです。

 人間が何人か集まれば派閥が出来るし、いじめや喧嘩などは必ず存在するのです。綺麗事ばかり言っていては、生きていけません。

 いじめはどこにでもありますし、誰でも被害者になる可能性があるのです。

 その実態を隠し、いじめを無かったことにするから、誰にも相談できず、自殺に追い込む結果になるのかも知れません。

 まず、「学校にいじめは付き物だ」という現実を認めるところから始めるべきではないかと私は思いますが。、、

(by 心如)


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figaro

私も過去にイジメを受けていた事があります。
ただ、ここまで悪質ではなかったので「死」を考える事はありませんでした。
親には心配をかけたくなくて黙っていたけど、先生に相談したら「気のせい」
そんな対応をされた時は誰も頼れないな。と中学生の時に悟りました。
加害者意識を持たない人がどうしても存在するので、なかなか解決しない
深い問題ですね・・・。
by figaro (2012-07-13 00:50) 

大阪府池田市在住の女性

私は、1970年2月生まれで、大阪府池田市在住です。

私は、 池田市立細河中学校に通っていた時、 小柄だというだけで 、担任の江藤ますみと、複数の部落民である北古江(地名)の奴らに、いじめられていました。

江藤ますみからのいじめは、毎月、席替えがあったのですが、私だけが、教卓の前の席と、決められていて、席替えに、参加させてもらえませんでした。

部落民の奴らからは、毎日、「 小児麻痺 」と言われ続け、筆箱を、何回も壊されました。

私は、小柄ですが、勿論、小児麻痺ではなく、身体にも知的にもなんの障害もありませんし、私の母も、障害児を産む様な、卑劣で冷酷な女性ではありません。

江藤ますみも、 部落民の奴らに 遠慮し、「 小柄なあんたが 悪い 」と言い、全く 、注意もしてくれませんでした。

部落差別とかいうけど、池田市は、全く逆です。

今思えば、私の筆箱を壊した部落民の奴らを、器物破損罪で、刑事告訴して、少年院にぶち込んでいればよかったと、後悔しています。

私を、いじめた部落民の奴らと、席替え差別をして 私を、いじめた部落民の奴らを、全く注意をしなかった、江藤ますみを、一生許せない。

私は、部落民の奴らにいじめられた為、埼玉県狭山市で、女子高生を誘拐して殺した、人殺しの部落民の石川一雄を、一生、真犯人だと、信じることにしました。

私は、一生、部落民を嫌うことで、復讐する。

by 大阪府池田市在住の女性 (2012-07-13 01:42) 

大将

こどもって普通と違うという理由が
立派ないじめの理由になると思います
ただ、どうしても不思議だったのが
いじめられた子の親は知らなかったんだろうか?
もしもそうだとしたら親子が会話できる環境ではなかったんだろうか?
先生たちもイジメを認知していたようですが
それは親には言わないのだろうか?
教育って学校だけでしなくてはいけないんだろうか?
教育って教科書に載っているモノだけなんだろうか?
疑問だらけです
by 大将 (2012-07-13 11:03) 

penny

限度を知らない子供の方が残忍なことがあります。
見せしめと言っては問題かもしれませんが、厳罰に処すべきだと私は考えます。
by penny (2012-07-13 20:25) 

旅爺さん

何時の時代になってもいじめは無くなりませんね。
自衛隊にでも3年位入隊させて精神を鍛えないと・・・
by 旅爺さん (2012-07-15 09:16) 

心如

figaroさん、コメントを頂きありがとうございます
 何処までがいじめで、何処までが悪ふざけなのかという線引きが出来るとは思えません。同じことを言っても、冗談なのか悪口なのかというのも定かではありません。
 いじめを無くせと言うと、無理だと思います。恐喝や、傷害、自殺などの取り返しのつかない事件に発展するのを防止するにはどうするかと考えるのが精一杯ではないかと私は思いますが…
by 心如 (2012-07-15 09:56) 

多夢

いじめられる人も内容は何であれ何らかのいじめられる原因があると思います。
いじめられる人も、その原因を探し、潰せるものから潰していく強さと努力が必要だと思います。(身体の事などどうしようもない原因もあるでしょうが・・・)
ちなみに私は某商品の高額商品のモニターに連続して当選したというだけで、2CHでたたかれています。(匿名だからどうでもいいけどね。)
今の社会ではこのような「ねたみ」が原因になることもあるのでしょうね
by 多夢 (2012-07-15 10:02) 

心如

大阪府池田市在住の女性さん、コメントを頂きありがとうございます
 「私の母も、障害児を産む様な、卑劣で冷酷な女性ではありません。」という書き込みが気になりました。
 障害児を産んだ女性は、どうして卑劣で冷酷な女性なのでしょうか? 障害を持ったお子さんを育てている方は、ある意味でお気の毒な面があるのは事実です。自分の子供を選べるとしたら、障害児よりも健常児のほうがよいと思ってしまうのも否定は出来ません。
 だからと言って、たまたま障害児を産んでしまった女性を、卑劣で冷酷な女性だと言うのは如何なものかと思います。
by 心如 (2012-07-15 10:06) 

心如

大将さん、コメントを頂きありがとうございます
 教育とは何か? と考えると、子ども達に生きる自信と意欲を養うことではないかと私は思います。
 だから、学校の試験の成績が良いだけでは駄目です。頭でっかちの使いものにならない人間になってしまいますから…
 「強くなければ生きて行けない。でも、優しくなければ生きる資格がない」という言葉が好きです。精神と身体のバランスも大切ではないかと思います。
by 心如 (2012-07-15 10:13) 

心如

pennyさん、コメントを頂きありがとうございます
 もちろんいじめたほうの子どもにも何らかの処罰が必要ではないかと思います。でも、いじめを行っているとまわりの大人が気づいていてそれを黙認していたとしたら… そのことがいじめをエスカレートさせたという可能性があると思います。自殺した子どもの親は、自分の子どもがいじめに遭っていると気づいていたようです。どうして、我が子の命を守るために、学校に行かせないという方法を選ばなかったのかと悔やまれます。
by 心如 (2012-07-15 15:28) 

心如

旅爺さん、コメントを頂きありがとうございます
 たしかにいじめは無くなりません。人間という生き物の一部に、弱いものをいじめて喜ぶという卑劣な精神の持ち主がいるのは悲しい現実のようです。
 自衛隊で精神を鍛えるのは効果的ですが、自衛隊の中にもいじめと同じような問題はあると思います。身体を鍛えると精神も鍛えられるという期待は出来ますが、他人に優しくできるかどうかはまた別の問題かも知れません。
by 心如 (2012-07-15 15:33) 

心如

多夢さん、コメントを頂きありがとうございます
 いじめられる人にも問題があるというのはそうかも知れません。でも、世の中にまったく問題のない人なんていないと思います。
 集団の中に、何らかの問題を抱えたものが入ってきた場合、それをいじめるのは生物の本能なのかも知れません。その動物としての本能を、徳育によって抑えていくのが教育に期待されることの一つなのかも知れません。
by 心如 (2012-07-15 15:39) 

shira

 今回の記事の「いじめはどこにでもあります」というのは共感するところ大です。この種のトラブルに単純な処方箋はないのですけど、行政や外部からの「いじめはあってはならない」という言い方は対策をかえって邪魔しているのは間違いないと思います。
by shira (2012-07-15 18:55) 

心如

shiraさん、コメントを頂きありがとうございます
 いじめはある意味で精神的な病気かも知れません。いじめるほうも、いじめられるほうも、何らかの精神的な問題を抱えているのではないかと思います。早期に発見し、何らかの手当てをすれば命を落とすところまでは行かないで済むと思います。
 文科省や地方自治体、教育委員会などは、学校にいじめが存在してはいけない。学校やクラスでいじめがあれば、まるで教員が悪いことをしたかのような評価をしかねません。そのような無用の締め付けが、教員がいじめを早期に発見し、適切な対応をすることを難しくしているとしたら… 教員を助けることは出来ないとしても、せめて邪魔だけはするなと言いたいです。
by 心如 (2012-07-15 19:19) 

袋田の住職

先生が気づいたのに、見て見ぬふりではいけませんね。
昨年も教育委員である私の所に、児童間のトラブルの情報が入ったことがありましたが、他の仕事はさしおいて、すぐに関係先に連絡し対応を要請しました。対応がスムーズだったのでエスカレートする前にとめることができました。
うちの町でもいじめにつながるような事象はあるので、いじめに関するアンケート結果などを保護者に公開して、危機感を共有したらどうかと委員から学校へ提案しています。
学校だけに任せていては解決できないことが多いので、保護者にも一緒に取り組んでもらうことが大事だと考えます。
虐待や放任、過保護など、家庭に何らかの問題があることが問題行動につながることがあるので、生徒の家庭への問いかけは欠かせないと思います。
デヴィ夫人のブログでは、無関係の人を加害者の関係者だとする誤った情報を真に受け、実名や写真を公開、拡散してしまい、問題になってますね。
伝聞や想像でなく、自分が知りえた正しい情報により、実態を把握するのも大切なことだとあらためて感じました。
by 袋田の住職 (2012-07-15 21:05) 

心如

袋田の住職さん、コメントを頂きありがとうございます
 先生は気づいていたのかどうかは定かではないとしても、生徒から見て、先生も見て見ぬふりをしていると思われてしまうことに問題があると思います。
 先生も一緒に笑っていたとアンケートに書いた生徒が何人かいるのです。その生徒たちは、先生がいじめを応援したと考えているということになります。
 いじめられたことがあれば分かると思いますが、中学生のころは自尊心が強く、自分がいじめの対象になっていることを認めたくないのです。内心は傷ついていても、その場は笑って誤魔化す場合もあるのです。そこで、先生も一緒になって笑っていては、いじめられた生徒は救いようがないのです。
 顔で笑って、心で泣いて、そういう生徒の辛さを思いやることが出来ない教師では困ったものだと言わざるを得ませんが…
by 心如 (2012-07-16 06:00) 

多夢

私はいじめられっこで、先生に何度も相談を持ちかけていましたが、貴方に非が無いか?とばかり・・・。前回コメントしましたような対応をとられました。
学校が京都の二条城の前でしたので、卒業式の日に、その先生を二条城の堀におとしましたよ~^^;☆
「なぜこういうことをされたか・・・あなたに非は無かったですか~?」てね。^^;☆
脱線、コメント、失礼m(__)m
by 多夢 (2012-07-19 22:17) 

心如

多夢さん、再コメントを頂きありがとうございます
 堀に落とされた先生は気の毒ですが、日頃の行いというか、自業自得というべきか…
 「己の欲せざるところ、人に施すこと勿れ」というのが一番大切ではないかと思います。
by 心如 (2012-07-20 04:24) 

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